211111 心配でならない。その声に惑わされ続ければ。
除霊・浄霊師の部屋にお入り下さい。神島剣二郎
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心霊相談者のその青年は優秀なのだが、不景気な時代を
繁栄してか、リストラにあい、転進をはかるために心霊相談
に来た。自分にはどのような守護霊が憑いているか、により
仕事を決めたいのだ、と言っていた。
だが、その時の守護霊は
やさしそうなお祖母さんであり、
就職の指示を与えてくれるような
感じでは無かった。お祖母さんの
生前、お祖母さんに甘え切っていたと
いう青年に主体性を持たせようとして、
お祖母さんは何も告げなかったのかも知れない。
しかし、見るからに現代的なその青年はネット関係の仕事に
向いているように僕自身では感じられたので勧めたのだが。
彼はこの転職をチャンスとして、なんと「俳優」を目指したい、
と言う。昔からの希望であり、どこかの劇団に入ってでも、と
言う。
それから、二年経ち、もう一度、心霊相談に来た。
彼はまったく変わっていた。まず服装からして、ゆるく、と
いうかだらしない感じになっていたし、ハンカチも何もくちゃ
くちゃだった。
「神島先生、僕には生霊の声が聞こえるんです。うっとおしく
てなりません。除霊、浄霊を」というものだった。
そして、その声というのが、(目指す俳優になかなかなれず
うつ状態の彼が通う心療内科の先生の声、劇団のトップ
スターの女性の声、家賃を貯めているアパートの大家の声、
パチンコやで知り合った中年男性の声)だという。
心療内科の先生は「馬鹿やろう。お前なんか死んじまえ」と
ののしり、トップスターは「あなたには才能があるわ。早く
私の相手役に」、大家は「出て行ってくれ」、中年男性は
「兄ちゃん、玉、貸してくれよ」
などを始め、数々の事を彼に話し掛ける、という。
霊の声が聞こえる、と訴える心霊相談者は驚くほど多い。
僕が心配するのは、それが高じると、ほんとうに精神の病
になり、病名で烙印を押されたり、入院させられたりする
事だ。
除霊、浄霊の通じる、「生霊の声」、ではない、と僕は
思うが、多分、俳優への転進が上手く行かず、ノイローゼ
状態になってしまった彼、それは彼の魂の声ではないか?
彼に、どのような方法で覚醒して貰ったら良いか、と考え
ている。